第十七話 「咲也の再教育」
第十七話
「咲也の再教育」





遊郭に戻った二人は旦那と女将から『再教育』を受けるよう告げられる。
今度は時雨も『教育係』ではなく教育を受ける側となった。
時雨の『教育係』はこの遊郭一の妖艶さを売りにしている柚槻。
咲夜の『教育係』は時雨がこの遊郭に来た時の『教育係』だった春陽と秋月という双子がそれぞれ担当することになっていた。
二人で年少組の自分たちの建物とは別棟になっている大人組の建物に入り、それぞれの『教育係』の待っている部屋へ向かう。
心配そうに俯きがちに歩いていく咲也に時雨が『大丈夫』っと言うように髪をぽんぽんっと撫でてくれる。
それにこくんと無言で頷いて春陽と秋月の部屋の前で時雨と別れ障子越しに中に声をかける。
「…咲也です」

「いらっしゃい」
部屋には、着物姿の男が二人座っていた。
「久しぶりだねー、咲也ちゃん」
「元気にしてたぁ?」
咲也を見るなりにっこりと笑顔を振りまく。
二人は見分けがつかないほど判子を押したように、瓜二つだった。
さらに合わせたかのような交互に交わされる声は、本当に人間のクローンが存在するのかと思わせる程である。
二人は腰を上げて、咲也の元に寄ると頭を撫でて。
「咲也ちゃんが『再教育』だなんてねー」
「ちょっと可哀想…なのかなぁ」
間の抜けた声で話しかける。

遊郭の中で年少組では自分一人が着物姿で和室をいただいているが、別棟の大人組の方は着物姿の男娼の方が多く、普段皆の中で浮いてしまう咲也の着物姿もこちらでは馴染んでしまう。
そっくりな二人からステレオのように左右から同じ声で話しかけられどっちが誰だか混乱してしまう。
「えーっと 左から間延びした喋り方してるのが春陽で 右から甘えるみたいに話してるのが秋月…ですよね?」
二人の同じ顔を交互に見ながら確認するしかない。

戸惑いながら、名前を確認する咲也にくすりと二人とも同時に微笑む。
「できれば顔で覚えてほしいんだけどねー」
「そうそう、似てるけど微妙にちがってるからぁ」
「「ねー」」
と春陽と秋月は顔をくっつけて確認し合う。
本人達にとって話し方で判別されるのは少々心外であるようで。
「咲也ちゃんと…時雨も再教育だって聞いてるんだー」
と、春陽が話し。
「時雨の再教育って意味があるのかなぁ…ご褒美だよねぇ」
と、春陽の言葉に乗っかる。

顔で判別して欲しいという二人の顔をよく観察してみても、わざと同じにしてるとしか見えない髪型と薄い化粧に
『無理です…』
と、心の中で答えて。
時雨の再教育の話題で『ご褒美』と言われれば、時雨が喜ぶような『再教育』とはどんなことをされるのかと笑顔がひきつる。
「そんなにすごいんですか? 『再教育』って…」

顔をひきつらせる咲也の頭をゆっくり撫でる春陽。
咲也の『再教育』に対する疑問にゆっくりと秋月が口を開く。
「ん…咲也は初めてだからわかんないよねぇ、僕たちがどんな教育するかなんてさぁ」
「うんうん、『再教育』って言っても…客層を広くする意味だからね…」
と、春陽は呟き、咲也を見つめる。

『大人』の大きな手で頭を撫でられると いつも時雨から撫でられているのとは違う安心感が生まれるが『客層を広げるため』という言葉に困惑の表情を浮かべて。
「…客層…ですか…」
当初の『教育』の時に時雨が危惧していたように咲也はやはりあまり集客に熱心になれず、決まったお客様との交流は深いが『客層が広い』とはとても言えない状態で。
「うう… 何するんですか…?」
心配そうに二人を見上げる。

「大丈夫だよ、なにもとって食べようなんてしないからさー」
「ちょぉっと咲也にとってはしんどいかもしれないけどねぇ」
秋月が布団に咲也を誘導して座らせれば、春陽はどこからか黒いマジックテープを取り出す。
「暴れないでね咲也ちゃん、荒っぽいことはできればしたくないから…」
と、咲也の両手を後ろ手に縛ってしまう。

秋月に導かれ布団に腰を降ろすと、正面の秋月に肩を掴まれ腕を後ろに押され、その腕を背後の春陽がマジックテープで一纏めにしていく。
「…え? え?」
こういったプレイは未経験の咲也は腰の後ろでギチっと腕を縛られ、背筋を伸ばすように胸を突き出す体勢になるのをただ受け入れていく。

戸惑い目が泳ぐ咲也を尻目に、着物の帯を解き下半身も着物を肌蹴させれば、細い脚も手際よく脛から腿へとマジックテープを巻きつけて、M字開脚するように拘束していく。
「やっぱり縛られてる姿も様になるねー」
「うん、乱れる姿…想像しただけでゾクゾクきちゃう」
クスクスと春陽と秋月は笑い。

「…っ」
慣れた手つきで抵抗する暇もなく拘束されてしまう。
恥ずかしさに頬を染めるがこれが『再教育』なんだと自分に言い聞かせ縛られた脚を閉じそうになるのをぐっと堪えて。
「様になる…って…ぅぅ…恥ずかしいですよ…これ…」

頬を赤らめて、恥ずかしさを露にする咲也に二人は擦り寄る。
「さあーて、どうしようかなアキ… いっぱい鳴かせてあげようかー?」
と、春陽。
「だぁめ、気持ち良くさせたら面白くないよぉ? 例えばこんなふうにぃ」
と、秋月は咲也の突起を強く摘みあげて、様子を見る。

「…んっ あぁ…ッ」
帯を解かれ袖を通したまま腕を縛られている着物を肌蹴させて胸の突起を摘まれれば、ビクンとさらに胸を突き出すように背を反らせ。
「はぁ… ゃ…ぁ…ぁあっ」
ビクビクと反応をしているうちに乳首は硬く勃ち身をよじれば肩から着物がずり落ち悩めかしい姿になる。

「気持ちいいんだねぇ咲也。結構強めなんだけどぉ」
と、突起をさらにつねりあげて、それならばと春陽も突起に吸い付いて、噛みつく。
「ちゅぱ… 咲也ちゃんイイ声でちゃんと鳴いてよねー」
苦痛に歪む咲也を、楽しむように見上げる春陽。

「ひぁッ …ぃた…っ んんんっ」
キリキリと敏感になった乳首をつねられ噛まれれば身動きの取れない身体で唯一動かせる首をフルフルと左右に振って。
『イイ声で鳴いて』と言われても痛みを訴える声しか出ない。
「ゃぁ…ぁあッ んぁっ はぁん…」

苦痛を訴える声を聞いても、この二人にとってはさらにその攻めを激しくさせるだけであって、カリカリと爪で突起を引っかき、傷がつく一歩手前まで歯を立てる。
「いいよ、咲也ちゃん…悲鳴もすごく綺麗だよー」
「ちゃんと下の方も反応してるしねぇ… 結構マゾなのかなぁ?」
と、秋月は咲也に囁きかける

「ふぁ…ぁッ ぃ…たッ ぅぅんっ はぁ…ッ」
だんだんと痛みにい慣れそれが強い刺激として快感になっていく。
『マゾ』なのかなっと自分でも思いながら、初めてされる歯を立てた愛撫にビクンビクンと縛られた身体を震えさせる。

「いいね…だんだん変わってきたよぉ?」
秋月は咲也の僅かな声の変化にも反応して微笑む。
手を伸ばして硬度をます屹立を細く大きな手で握り、ゆっくり扱く。
一方春陽は咲也の鈴口を小指でくちゅくちゅと引っ掻く。
「泣いてる顔が一番かわいいんだよねー咲也ちゃん」

「や…ぁあッ…んん…んっ 秋月ぃ… はぁ はぁん…」
縛られて動けない身体の代わりに、首や指先など動く部分がカタカタと震える。
快感なのか羞恥なのか潤んだ目で二人を見つめる。

「あーあ、アキばっかり感じちゃってさー、つまんないのー」
と、自分の名前を呼ばれなかったのが不満だったのかグリグリと鈴口に指を押し当てて。
「だってぇ、ハルってば辛いことばっかしてるからさぁ」
秋月は春陽をなだめながら、咲也に淡い快感を与え続ける。

「はぁッ ごめ… 春陽のも…気持ちい…ぃ… ふぁあ…っ」
急に強くなった刺ビクっと腰を跳ねさせながら春陽の愛撫も感じていることを告げて。

二人は、咲也の屹立を弄りながらも、乳首を虐めていく。
屹立に与えてられる快感は弱くジリジリと攻め立てるだけど、達するには全く物足りない。
「喘いでるだけじゃ楽しくないなぁ、咲也」
「もっと痛いことしてあげようかなー?」
咲也の両耳に呪詛のように語りかける。

「…ふぁ… はぁ… あぁ…ッ」
二人がかりで敏感なところを同時に攻められれば、物足りない屹立への愛撫もゆっくりと快感に包まれていくようで享受し、両耳に囁きかける言葉をボーッとした頭で聞き。
「痛いの…やぁ…」
フルフルと小さく首を振る。

「痛いのいやだってさぁ、ハル」
「えー、でもそれじゃ教育にならないじゃないー」
秋月は少し考えて、ふと思いつく。
「じゃあ咲也、少しゲームをしようよぉ」
と、愛撫を一旦やめて、部屋にある箪笥からアイマスクを取り出して咲也に取り付ける。

「はぁ…は… え? …え?」
元々目を閉じて二人の与えてくれる快感に酔い始めていたので、アイマスクを付けられて何をされるのだろうと首を傾げる。

「ほんとは痛いのもさせなきゃいけないんだけど、咲也がハルのなのか僕のなのか当てられたらやめてあげるよ」
と、秋月は耳元で囁く。
視力を奪われた咲也の口元に二人の屹立があてがわれる。
「さすがに形だけじゃわからないから、丁寧舐めて喘ぎ声で当ててね?」

「ふぇ…?」
目で見て二人の違いもわからないのに、初めて触れる屹立の違い等分かるわけがないと思っていると口に二人の屹立が押し当てられ。
「…う ちゅ…ちゅぅ くちゅ」
片方を舐めているともう一方がグイグイと割り込んでくるように交互に二本の屹立を舐めていく。
「ちゅく…ちゅ…ぴちゃ…」

「…ん、咲也ちゃんかわいいー」
「いっつも時雨にシてるみたいに気持ちよくしてよねぇ」
二本の屹立を咥え込む咲也を満足そうに眺める。
不意に一本が強引に喉の奥に突っ込んでいく。
「はい問題。今、喉に突っ込んでるのはどっちかなぁ?」
秋月が楽しそうに問いかける

「ん…んっ ふぅぅ…」
二本のうち一本が喉奥まで差し込まれ苦しそうに顔をしかめながら
『初めて二人の身体に触れるのに、どっちかなんて判りません』
と、言うように首を振って応えるしかできない。

口を塞がれていて答えようのない咲也に、問いかける二人は悪びれる様子もなく口内を蹂躙していく。
「あーあ分かんないんだぁ、咲也 ……お仕置きだねぇ?」
と秋月はクスクスと笑い、春陽は深く突っ込んでいた屹立を抜き取る。
春陽の手には黒い革製のパドルが握られていて、咲也の背中をつぅっとなでた後にピシッと乾いた音をたてて戒めていく。

「んぁ… はぁ…はぁ…」
屹立を一本引き抜かれ余裕のできた口で荒い呼吸をし、まだ口内に残る一本を噛まないように気を付けながら
「けほ…」
と、乾いた咳をして。
背中に痛みが走ればビクンと体をすくめ
「ふッあぁ… ひぅんッ」
打たれるたびに屹立を咥えたままくぐもった悲鳴を上げる。

「うあっ…いいねー、イイ声だよー」
春陽はパドルの手を緩めず、背中、太もも、尻をいたぶっていく。
部屋の中は乾いた音がこだまする。
「っつ…ちょっと歯があたったよぉ? しっかり咥えないとさぁ」
秋月は咲也の頭を掴み腰を振って咲也の喉奥を味わう。

「んぐ…っ ふぅんんッ んぁぁ…ッ くぅんんッ」
秋月からも激しく攻められ喉の苦しさと身体に打たれる痛みで涙で目を潤ませながらも秋月をしっかりと咥え声も高ぶっていく。

ふと、春陽はパドルの手を休めて咲也をクスクスと笑いながら見つめる。
「なーに? 泣いてるの? 目を隠してるからわかんないけどー」
「ねぇ、ハル? 咲也ちゃんもそろそろイかせてあげない?」
心配するような言葉をかけておきながら、その顔はどこか陰を落とした笑顔で。
春陽もそれにうんと頷いて、パドルを咲也の屹立にもっていき撫でる。
「さー、こういう時はどうお願いするんだっけー?」

「…はぁあっ はぁッ は…ッ」
パドルが止まると堪えていた呼吸を荒く繰り返し。
秋月の言葉に『この苦痛はもう終わる』のか『さらに苦しくされるのだろうか』と二つの予想に背筋に悪寒を走らせ。
『お願い』は… 目隠しで見えない目で正面に居るであろう秋月を見上げるように首を上げ。
「ぃ…イかせて…くださ…ぃ…」
消え入りそうな小さな声でおねだりして自分から再度屹立にキスして先走りを舐めとる。

「そうだねー、それなら『イかせて』あげようかな」
と、春陽は咲也の屹立を扱き、硬度が増したところに黒いの幅のあるゴムバンドを手に取れば根元をパチンと締め上げてしまう。
「ドライで好きなだけイってもいいよー」
と、咲也の屹立を春陽はちゅぱちゅぱと咥え込む。

「んぁ… ふ…ぁあ」
春陽の扱きに甘い声を上げ始めた途端根元を絞められてしまえば
「ひぃぁあっ ゃ…ぁあ んぁぁッ」
このまま何度もドライでイかされる…
『無理です』
と、言うように身をよじらせるが縛られた身体ではほとんど動きことができず春陽に咥えられて快感がこみ上げてきてしまう。
「ゃあ…ッ ぁぁあ…っ」

「あぁ、ちゃんと丁寧に『出させてください』って言えば良かったのにねぇ?」
「ちゅぱ… どーせアキは出させてあげないくせにー…ちゅ…ぢゅる」
春陽の愛撫は、手慣れた上客のそれよりもはるかに心得ていて、咲也の性感帯を余すことなく攻め上げる。
一方秋月も咲也の孔に手を伸ばしくちゅくちゅとほぐし始める。

「ふゃぁぁ…っ んくぅっ んんぁぁ…ッ」
ガクガクと腰が震え絶頂が近づくが絞められた屹立は全く太さを増さず春陽の口内でヒクヒクと震えるだけで。
「きゃぅぅッ ぁぁあんっ」
孔に指を差し込まれるとビクンと一段と大きく腰を跳ねさせる。

屹立の戒めに苦しいうめき声をあげる咲也を容赦なく弄ぶ春陽と秋月。
「んん、イイ感度だねぇ咲也? 感覚が研ぎ澄まされるから余計に感じちゃうでしょ?」
「今…ピクッと跳ねたねー… 一回目イっちゃったかなー?」
咲也に問いかけつつも、快楽による生殺しが続いていく。

「はぁ…はぁ…ッ んぁっ ふぁ…ぁあッ」
ドライオーガニズムでイってしまいダルそうに呼吸を吐いてもすぐに次の快感の波に襲われて。
「やぁ… 秋月ぃ 春陽ぃ… コレ取って… ぁああっ ふぁッ」
視界を塞がれていることで感度が高まっていることを理解しなんとか取れないものかと首を振ってみる。

咲也は徐々に追い詰められているのだろう。
全身にじっとりと汗をかいていやらしく肌をテラつかせている。
だが二人は止める気配を見せない。
「ここで止めたら教育にならないよー」
「咲也もちゃんと味わわないとねぇ。時雨と同じことを…ねぇ」
と、穴を二本の指でくぱっと楕円形に開き息を吹きかける秋月。
咲也の双球を含みコロコロと舐めまわす春陽。

「ふぁぁ…ぁあんッ くぅんっ はぁっ」
二人の止まることのない愛撫にビクッビクッと身体を反応させ感じていれば『時雨と同じこと』という言葉に今同じ時間に『再教育』を受けているであろう時雨のことを想い…
「きゃぁぁ…ぁぁっぁあッ」
二度目のドライオーガニズムに達してガクガクとM字に縛られている脚を震えさせる。

「ん…二回目だねぇ、お尻がきゅんと締まったよぉ?」
「アキ…そろそろいいんじゃないー?」
と、春陽が秋月に問いかける。
『いい』というのは…咲也を解放するという意味ではなく。二人で咲也を『犯す』という意味で…
「「いくよ」」
二人の声が重なり、咲也の孔に二人分の屹立があてがわれる。

「…はぁ はぁ …え? え…」
孔の入口に触れる感触に困惑の声を上げる。
『まさか』
と、思いつつブルっと身体を震わせ身構える。

「いや、待ってぇ… ハル」
今まさに屹立を埋め込んでいく寸前に春陽を止める秋月。
「なーに? 今さら可哀想になったとかー?」
首を傾げて秋月を見つめる春陽。
「さすがに二本はキツいから、潤滑油を塗っておこうよぉ」
と、秋月の手には、褐色の小瓶があり、それを手にとって咲也の穴に塗りたくっていく。
「咲也は知ってるのかなぁ? これ」
クスクスとほくそ笑む春陽と秋月。

「……ッ」
ぐっと孔を開かれる感触にぎゅっと目を瞑った瞬間『待った』の声。
ほっと力が抜けた身体に『潤滑油』を塗りこまれる。
普通のローションとは違うような二人の会話とジンジンと中が熱を持って行く感触に冷や汗が浮かぶ。
「もしかして…これ… 媚薬…ですか?」
怖々と予測を口にする。

「うん正解だよー、いっぺん使ったことがあるなら…感覚でわかるよねー」
「あはは、僕たちって優しいよねぇ? んじゃ…」
今度こそと、二本の屹立をねじ込んで咲也の体内に侵入していく。

「ひぃんッ ゃああっ ぁぁあッ んぁ…ッ」
時雨と使った際イっても収まらなかった感覚を思い出すが、二本同時の挿入に孔が引き裂かれそうな激痛を感じそれどころではなくなり泣き叫ぶ。
「ぃた…ぁぁぁ… いッゃ…ああぁ…ああああっ」

物静かな咲也が、今まで聞いたこともない声で叫ぶ。
それほどまでに二本で攻められるのは辛いのだろう。
「っつ…キツいねー…アキ」
「直に…良くなるよぉ」
交互に奥を突き始める。
咲也の悲鳴もお構いなしに、狭い狭い咲也の腸壁を擦り上げていく。

「うぁぁ…っ ひ…ぅうんん…ッ はぁッ やぁ…ぁあッ」
時雨の一本ですら『ちぎれちゃいそう」と言わせる咲夜の孔を二本でこじ開けられれば、いくら媚薬を塗られていて熱く擦られる感触を感じても快感より痛みが勝っていてアイマスクの下で涙を流す。

息の合った攻めにとうとう咲也が泣き始めてしまう。
「痛いよねー、引きちぎられるような…」
「耐え難い『痛み』だよねぇ…でも咲也…」
パンパンと突き上げながら涙を流す咲也の両耳に舌をねじこみながら囁きかける。
「でもねー、咲也ちゃん… 時雨は君の代わりにこういう仕事を引き受けていたんだよー?」
「『咲也にはまだ早い』って、できるだけ咲也に回ってこないようにってねぇ」

二人の言葉に時雨が自分を庇っていてくれた事を知り。
たびたび時雨の接客の後に手首が紅く傷ついていたことなどを思い出す。
確か『咲也は大人しいからこういう客は来ない』と言ってくれて…
それは時雨が引き受けるからだという意味だったことを知り。
「…ふっ ぁあっ …時雨ぇ 時雨… んんんっ」
そんな時雨を想いさらに涙が溢れ春陽と秋月に攻められ抱かれているのに時雨の名前を呼ぶ。

「クス…ほんとに時雨のことが好きなんだねぇ」
「でも今は、僕らに尽くしてくれないとねー?」
と、春陽と秋月は咲也を咎めるように乳首をひねりあげて、ガツガツと前立腺を交互に突き上げていく

「んぁっ あぁんッ 春…陽ぃ… あ…月ぅ…ッ ひぁぁんっ くぅぅんッ」
縛られた腕ではどこにもすがりつくことが出来ず、二人に交互に突かれて身体がゴロゴロと転がるように揺れる。媚薬の効き目が出てきたのか痛みに慣れてきたのか、ジワジワと痛みが快感に変わっていき、強い刺激に何度もドライオーガニズムを繰り返し二本の屹立をきゅうきゅうと締め付ける。

「うあっ…そんなに締め付けたらっ」
「くっあぁ…イイよ咲也ぁ…」
ドライを繰り返す咲也に、いよいよ二人も絶頂が間近に迫る。
「んっ…ほら、ちゃんとおねだりしなよ、咲也ちゃん」
「いやらしく、淫らにおねだりしてみてよぉ」
二人で咲也の戒められた屹立を扱き
「はぁぁ…ぁあッ はず…はずし…てぇ…ッ ぃ…イかせて…出させてくださ…っ んんんぁ…ッ」
絞め付けられているからかビクンと腰が跳ねるたびドライオーガニズムでイクたびに、ピュッピュッと先走りが吹き出すように溢れる。
「んあっ…どう…するーハル?もう…いきそっ」
「まだ…おねだりがまだまだだけどぉ…いいや…一緒に…んああっ」
二人ももう限界といった感じで、咲也の戒めのゴムをパチンと断ち切ってやる。
それと同時に二人の甘い声と同時に、白濁を咲也に注ぎ込んでいく。

「ぁああっ…ゃぁん…ッ ふぁぁ…ぁぁあッ ああーーーッ」
戒めが解かれ二人の白濁を注ぎこまれると媚薬でさらに熱く感じるそれに溶けそうな甘い声で叫びながら果てる。

今まで溜まりに溜まっていた白濁が吐き出されれば、咲也の腹や春陽と秋月の顔をびゅくびゅくと染め上げていく。
二人はゆっくりと屹立を引き抜いて、咲也の拘束をといてやる。
「お疲れさまー咲也ちゃん」
「辛かったよねぇ」
息も絶え絶えに横たわる咲也をさすりながら、涙で濡れた顔を覗き込む

「はぁ…っ はっ はぁ… …ぅ…」
ぐったりと崩れ落ちた身体から拘束が解かれていく。
アイマスクを外せば目を真っ赤にして泣いている顔があらわれ。
「はぁ… 春陽…秋月… はぁ…」
いつもならイッタ後は時雨だろうが御客様だろうが相手に抱きついて快感の余韻に耽るのだが、二人の場合どうしたらいいのか交互に顔を見上げるだけで。

「あーあ、目真っ赤だよー」
「せっかくの可愛い顔が台無しだよ…あぁ僕らがやったのか」
えへへと春陽と秋月がお互いの顔を見て照れ笑いをする。
戸惑う咲也に二人はすり寄って咲也の髪をいじったり、背中をさすり。
「咲也ちゃんもこれで少しは慣れてくれればいいんだけどねー」
「そうそう、その方が稼ぎもいいし、時雨にも…ねぇ?」
と諭すように語りかける。

「…はい」
くたっと背中を春陽に預け寄りかかり腕に秋月を抱いて
「ふぅ…」
と、息を吐く。
「二人って…いつも二人で営業してるのは知ってたけど…こういう風にしてたんですね… かなり…きつかった…」
小さな声で感想を述べる。

「いやいやー、アキの鬼畜さがたまらないって客が多くてねー」
「何言ってるのぉ? ハルのドSっぷりが被虐心をそそるっていう人がぁ…」
となにやら二人で言い争いすること数十秒、咲也のほうに向き直り
「まあ、ほぼ二人で、『楽しんで』るよ?…クスクス、美味しい仕事だなあ」

「くすくす… 二人ともほんと仲いいですね」
二人のやりとりを真ん中に挟まれながら聞いていると思わず笑みがこぼれて。

「「だって『双子』だもの」」
同時に、同じ声で発せられた声は、ブレなく響く。
「さぁーて、咲也ちゃんお風呂にいこっかー」
春陽が咲也を抱き上げて。
「盛大にぶちまけられちゃったからねぇ、ついでにお風呂で第2ラウンド…」
と、秋月が冗談をこぼす

「くす…いいですね 僕は一人っ子だから…兄弟って羨ましい… …うわっと」
春陽の大きな腕で軽々とお姫様抱っこされてしまうと恥ずかしそうに首に腕を回し
「はい… って 第二ラウンドって…」
媚薬を塗られた孔はまだ熱く『アソコ洗浄ノズル』を使われたら始めの頃のように声を上げてしまいそうで焦った表情で秋月を見て。
「冗談だよ。さすがに」
「それが冗談に聞こえるんだよーアキ」
アハハとまた二人で笑いながら、咲也を抱いたままに浴場に歩んでいく。





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