番外編 第二話
「大人になる方法」
それは寝苦しい暑い夜のことだった。
いつものように僕が眠りにつくまで腕枕しながら歌を歌っていてくれるしーちゃん。
でも僕はなかなか眠れなくて。
「ごめん しーちゃん なんか眠れない… 歌い続けるの疲れるでしょ? しーちゃん先に寝ていいよ?」」
って申し訳なくてしーちゃんに言っても
「ん… じゃあ 眠くなるおまじない …ちゅ」
柔らかく唇が触れる。
「ん… ふ…ぁ しーちゃ… ちゅく」
いつものキスのつもりでしーちゃんの舌を受け入れて舌先を絡めていたら、しーちゃんが浴衣の上から僕の身体を撫で始めた。
今までぎゅっと強く抱きしめたり髪を撫でてくれることはあったけどそれとはなんだか違う感じで…
戸惑いながらもキスを続けていると浴衣の襟合わせを崩されしーちゃんの手がスルリと入り込んできて直接僕の胸を指で撫でていく…
「しーちゃ…? んぁ… は…ぁ」
初めて感じるくすぐったいような甘い感覚に無意識に声が零れる。
「シー… 静かに… お婆ちゃん起きてきちゃうよ?」
そう言って僕が声を上げないように唇で塞ぎながらゆっくりと浴衣を肌蹴させて露になった僕の胸の突起を指でつまんでクリクリっと弄っていくしーちゃん。
「んんん…ッ んっ はぁ…ッ」
しーちゃんの口の中に堪えた声を零しながら初めて感じる乳首の淡い快感に身体を捩る。
「ちゅ… くちゅ… さっちゃん 声 我慢できる?」
キスをしてから唇を離して僕に尋ねるしーちゃんにコクンと頷いて浴衣の袖を噛んで我慢する。
「ん…」
その姿に満足したように微笑み髪を撫でてくれてから、しーちゃんは身体を少しずらして僕の胸に口付けてくる。
「んっんっん…ぅぅ…ふ…ぁ…ッ」
指でつままれてる方はクイクイっと軽く引っ張られ少し痛いような強い刺激を受けながら、しーちゃんの口に含まれた方の乳首には温かい舌がヌルヌルと舐め回しきゅぅっと吸い上げられて…
初めての胸の愛撫にゾクゾクっと背筋を何かが走り声を我慢しながらビクンっと身体を震わせるしかできない。
「さっちゃん… 震えてる… 怖い?」
しーちゃんが心配そうな声で見上げてくる。
自分では気がつかなかったけど声を抑えるのに袖を噛んでいた右腕としーちゃんの肩を握りしめていた左手の指もカタカタと小さく震えていた。
「ううん… 大丈夫…」
それだけ言うのに声も震えてしまっていて。
「ごめんね… さっちゃん」
苦笑いを浮かべて髪を撫でて胸を舐める行為を止めようとするしーちゃんに左手でぎゅっと肩を抑えて
「違う… 怖くないから… つ…続き…シて…」
そう言って恥ずかしさに袖を噛んでいた右腕に顔を隠す。
「さっちゃん… ちゅ ちゅぅぅ」
しーちゃんはそれ以上何も聞かずに行為を続けてくれた。
いつもお風呂で身体の洗いっこしてるのにこんな風に触れられるとなんでか身体が熱くなってきて…
袖を噛んで呼吸も乱れているせいか頭が酸欠のようにぼーっとしてきて、しーちゃんの与えてくれる『快感』に全身で感じ始めていた。
「さっちゃん… 気持ちいい?」
その時僕はどんな顔をしていたんだろう。
お風呂でのぼせたように顔が熱くてぎゅっと瞑った瞳からは涙が滲んでいて、袖を噛んでいる口はたまに呼吸が苦しくて。
「はっはっ…はぁ」
って荒い息継ぎをして涎が溢れていた。
「うん… しーちゃん…」
しーちゃんの問いに素直に頷く。
しーちゃんは僕の表情の変化を観察するようにじっと蒼い瞳で見上げながらするっと浴衣の前を肌蹴させ僕の屹立に触れてそっと撫で始める。
「しーちゃん…? なに…」
そんなところ触られたことなかったので恥ずかしさにビクンと身体を震わせてしまう。
「ゃ… しーちゃ…」
フルフルと首を振りしーちゃんの手を拒む訳ではなくどうしたらいいのか戸惑って。
しばらく僕の屹立を弄っていたしーちゃんが
「さっちゃんは『まだ』か…」
って困ったように笑って手を離した。
僕はなんのことかわからないままとにかく恥ずかしいことから解放されて
「はぁ…はぁ…」
って息苦しいくらいの呼吸をしながらしーちゃんを見つめて。
「さっちゃん… 僕も気持ちよくして?」
急にしーちゃんがそう言って僕の手を取るけどどうしたらいいのか分からない僕はただしーちゃんに導かれるまましーちゃんの屹立を握って。
「…僕が動かすから… さっちゃんが握ってて…?」
僕の手の上から手を重ねるようにしーちゃんが自分の屹立に刺激を与えていくのを手のひらの中の屹立が熱く大きくなっていくのを感じながら手伝う。
「はぁ…はぁ…さっちゃん…はぁ…気持ちいい…」
ゆっくり上下していたしーちゃんの手が僕の手ごとぎゅっと強く握ってきてだんだんと激しく扱いていく。
トロリと先走りが溢れてきて僕の手を濡らす。
「あぁ…さっちゃん…ふ… はぁ…は…ッ ぁぁん」
先走りでぬるぬると滑りの良くなった屹立をリズミカルに扱いていくしーちゃんは色っぽい声をあげながら痙攣するように開いた脚を震えさせて
「ぁあぁあああっ んぁあああっ」
僕の肩の浴衣を噛んで声を殺してビクンと腰が跳ねると僕の手の中で白濁を吐き出す。
初めてのしーちゃんの姿と手のひらの熱いものにどうしたらいいのかと思いながらしーちゃんの息が整うのを待つ。
しーちゃんは声を殺すために噛んだ僕の肩に顔を埋めて余韻にまだ震えていた。
「はぁ はぁ さっちゃん… 気持ちよかった… ふぅ…」
ゆっくり身体を起こして僕の手についた白濁をティッシュで拭いてくれた。
「さっちゃんも… こんな感じになってない?」
再度確認するように僕の屹立を撫でてくれたけど僕にはまだ『くすぐったい』と『恥ずかしい』だけでしーちゃんの期待してるような反応はできなかった。
ただ乳首や屹立を愛撫される快感は感じていて触られるとピクンと反応する身体は嘘じゃなかった。
「…ごめん しーちゃん なんかトイレ行きたい…」
申し訳なさそうにしーちゃんを見つめ自分の『出そう』なものはしーちゃんの白濁とは違うことを告げる。
「うん… 僕も手を洗いに行こうかな」
お爺ちゃんとお婆ちゃんを起こさないようにそーっと廊下に出てトイレに向かう。
洗面所でしーちゃんが手を洗ってる水音を聞きながらトイレで用を済ませると自分の屹立を見つめさっき手のひらに感じたしーちゃんの屹立の大きさを思い出す。
「気持ちよくなると ああなるのかなぁ…」
まだ『子供』の自分と『大人』になりつつあるしーちゃんに早く追いつけたらいいなっと思いながら寝室に戻る。
その夜以来ほぼ毎晩
さっちゃんは僕の手を使っての自慰に耽り
徐々に行為は快感を求めていき
僕の口を使っての行為や
イケない僕に長時間の愛撫を与えたり
ついには僕の孔に挿入して
僕に『ドライオーガニズム』を教えて
二人で快感を分かち合うようになっていった。
僕自身は相変わらず『子供』のままで
イクという感覚が分からず
しーちゃんに挿入してあげることができなくて
申し訳なく落ち込んだりもしたけれど
『大人の行為はこの先いくらでも味わえるから 今はまだ子供のままのさっちゃんを感じていたいよ』
って慰めてもらった。
そんな風に毎晩を過ごしていたある日。
先生が僕としーちゃんだけ教室に残るように言って他の皆を校庭で遊んできなさいって人払いをした。
僕は何か叱られるのかなとか思ってたらしーちゃんが
「先生 いくら僕でも 『アレ』をさっちゃんと… 兄弟二人で観るのは恥ずかしいです さっちゃんにはまだ早いと思うし… 今日は僕ひとりだけで… ね?」
と先生にお願いして僕にも校庭に行くように背中を押して追い出された。
「そ…そうだね 咲也君 君も校庭で遊んでおいで」
先生もそう言うので渋々校庭に出る。
教室を見ると窓にはカーテンが引かれていて中の様子は分からなかった。
「…以上がビデオの内容だけど… 時雨君 分かったかな?」
つまらない保健体育のビデオが流されている間カーテンの隙間から外を見てさっちゃんが他の子と遊んでいる姿を眺めて。
「うん… 分かった っていうか 知ってる…」
先生の方に向き直りくすっと微笑み。
「ねぇ 先生… もっと教えてよ… 『大人になる方法』…」
先生のズボン越しにスリっと屹立を撫でる。
――――――ガターンッ
しーちゃんが先生を誘ってから30分も経たないうちにしーちゃんは教卓の上で四つん這いにさせられ先生の屹立で突き上げられていた。
「あ…っ あっ…あっ はぁん…ッ せんせ… んぁッ」
さっちゃんの指しか知らなかった孔に本物の大人の屹立を咥えて痛みの中にも快感を掴み取って嬌声を上げる。
東京の大学を出てノーマルノンケな真面目な性生活を送ってきたであろう若く優しいイケメン教師も、初めて感じる『少年の中』に今はただの『若いオス』の表情でガツガツとしーちゃんを突き上げてくる。
「せんせ…ッ ふぁぁ…ぁぁあッ すごい… くぅん」
先生に突き上げられ嬌声を上げながらカーテンの隙間を見つめる。
自分が今こんなことをしてるとは想像だにしていないだろうさっちゃんの姿を目で追う。
本当に愛してるさっちゃんを裏切ってノーマルだった先生をショタホモに堕とし…
その背徳感にゾクゾクと感じながら笑さえ浮かべながら喘ぎ続けるしーちゃん。
「あぁ…んんッ せんせ…い …イク…ッ ぁああっ」
孔の中に初めての白濁を受け止めて恍惚の表情で果てるしーちゃん。
さっちゃんとの行為では満たされない孔への挿入感を補うような不埒な行為は、さっちゃんがしーちゃんを満たしてくれるまで続いた。
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